鯖寿司について
鯖寿司は鯖を使ったお寿司の総称ですが、関西では押し寿司の事を一般的に鯖寿司と呼びます。
京都の鯖寿司は塩で締めた鯖を酢飯に乗せて押した寿司で棒寿司とも呼びます。
海産物が乏しい京都では、電気の無い時代に馬の力を使い、若狭で獲れた鯖を塩漬けにする事で保存力を高め、京の都まで運んでいました。また、塩漬けにした鯖は京都に着く頃にはちょうど良い塩加減になっているそうです。このルートを鯖街道と呼びます。
北海道の鯖寿司は、様々な商人が集まる町、松前では商人達のお土産として鯖寿司を昆布で巻いた松前寿司が盛んでした。
そして、今回のメイン・・・
バッテラについての話
バッテラは大阪の郷土料理です。箱型の容器に、薄く削いだ鯖を並べて酢飯を詰め込んで押した箱寿司に、刃物で有名な堺の技術で、薄く削いだ白板昆布を甘酢で炊いて、鯖の箱寿司に乗せた寿司ですね。
バッテラの作り方
塩と酢で締めた鯖を用意します。鯖の皮面には薄い皮がついてますので、手を使いゆっくりと剥がしましょう。
鯖をスライスします。皮面をまな板に頭側を左に置きます。鯖がズレないように軽く手で押さえてまな板と引っ付けます。
鯖を尻尾側から頭側に向けて包丁をスライドさせながら4枚にスライスします。お腹のあたりから1枚・尻尾側から1枚・尻尾側の端っこから1枚・皮を入れて4枚ですね。
身の部分は血合いを切り取り箱の大きさに合わせて切ります。皮の部分も箱の大きさに合わせて3カットします。鯖の大きさにもよりますが、だいたい片身で3本分のバッテラが作れます。
皮面を切るときは頭右側の腹側を奥にします。
箱型に鯖を敷きます。箱型は酢飯がひっつかないように、よく濡らしてから水分を拭き取って、皮と身を半分づつ敷き詰めます。酢飯は箱型の中に満タンになる様に入れますが左右の量が均等になる様に心がけます。
蓋をして両手で押し込みます。ギュギュと押して、上下を逆にして再び押します。二周ほど箱型を回しながら押したら、中央を押さえて周りを外しましょう。
ゆっくりとバッテラを取り外して、白板昆布を乗せます。
6等分に切り分けたら完成です。