筑前煮のお話
筑前煮は福岡の筑前地方からついた名前で、調理方法は鶏と根菜を油で炒めた後に甘辛に炊くという独特の炊き方をします。世間一般では筑前煮と呼ばれていますが福岡では郷土料理としてがめ煮と呼ばれ親しまれています。がめ煮の名前は福岡の方言からきており、寄せ集めを「がめくる」と言い、寄せ集めた煮物の事をがめ煮と呼ばれるようになりました。
煮物が得意料理になろう!
料理のジャンルでも煮物って難しいイメージがあります。職人の技ともなると素材の味を引き立て為の技や調理法が出てきます。例えば今回の筑前煮では味を均等にする為に素材の切り方、炒める順番、味付けは感覚で行います。素材の色合いと風味を残してしっかり味を含ませます。
しかし職人の筑前煮の方が美味しいかといえば、それは個人の好みですよね!コツさえ掴めば美味しい煮物は簡単に作れますので、煮物のコツをご紹介いたします。
野菜の味を活かした基本的な煮物
煮物を炊くときは薄味でしっかり煮込み、終盤に醤油で味を引き締めて仕上げるというイメージだ。薄味の基本は出汁10:醤油1:みりん1:酒1で良いです。食材にしっかり味が通ったら醤油を加えて味を整えます再度煮込んだら完成です。
砂糖を使うときは?
おでんの大根のような大きな根菜や火の通りが悪いものを下茹する時や、甘辛に仕上げる料理には砂糖を加えて食味の浸透を高めて柔らかくします。
ひじき煮、切干大根、竹の子煮、カブラ煮、筑前煮、かぼちゃ煮、小芋煮など大概の、野菜を主とした煮物はこれで美味しく炊けます。
漬け込む場合は出汁8:醤油1:みりん1の出汁を沸かしてから冷まして使うと良いです。主な料理は茄子煮浸し、ほうれん草お浸しだ。
調味料にはそれぞれ性質があります。性質を活かせると料理がもっと楽しくなります。
こちらを参考にしてください。料理の基本「さしすせそ」
筑前煮のレシピ
材料10人前
人参200g、こんにゃく2枚、小芋250g、
レンコン200g、ごぼう2本、鶏もも肉500g、絹さや
野菜は味の浸透面を広くする為に、それぞれ乱きりにします。こんにゃくも浸透面を広くする為にスプーン等でちぎるように切ります。鶏肉はそれぞれの大きさに合わせてぶつ切りにしましょう。
絹さやはヘタを豆の付いる方に割り筋を取り除きます。熱湯に色出しの為に塩を加えて30秒茹でたら氷水で一気に冷まします。
鍋に油を入れて鶏を炒めます。鶏に火が通ったら野菜を加えてしっかりと炒めます。
炊き出し
水1000cc 濃口醤油100cc みりん100cc 砂糖80gを加えて沸かします。アクをすくいながら45分グツグツ炊きます。
時間が来たら濃口醤油100cc みりん100cc 酒100ccを加えて再度グツグツ15分炊きます。
煮物は一度冷ました方が旨味が増すので、常温で冷めたら完成です。温めても良いですが、そのままでも美味しいですよ!