豚の角煮とラフティー
豚の角煮の起源は中国のトンポーローという料理です。トンポーローは皮つきの豚バラを、煮崩れを防ぐために焼き入れを行い甘辛に炊いた料理で、中華味噌なども加えて角煮に比べてこってりと仕上げます。
海を渡って九州に来たトンポーローは日本の調味料を使い豚の角煮となります。沖縄ではラフティーと呼ばれており、ラフティーをはじめ九州では皮つきの豚バラ角煮が多いです。江戸を含む各地でも豚バラの角煮が盛んになりますが、皮に付いている毛の処理が面倒だということで皮無しの角煮が一般的に広がりました。
皮つき豚バラの毛抜き
皮つきの豚バラには毛が生えており、食感が悪くなるので毛の処理が必要になります。毛抜きで一本一本抜いても良いのだが、かなりの労力を費やすので手っ取り早く済ませるためにガスバーナーで炙る事を進めます。
中には頑固な毛もあるのでバーナーで炙った後に毛がないかを指で確認します。火傷をしないように注意して行わなければなりません!
角煮レシピ
皮つきと皮無しの違いは角煮の工程は同じだが仕上がりに皮がついているかいないかが最大の違いです。当たり前の事ですが旨味のある油脂はプルルンとした食感が角煮の旨味を引き立てます!また、皮無しの豚バラは直接熱が加わるので皮つきに比べて脂分が溶けてパサつきが生じます。好みの問題ではありますが、プルルンとした食感と旨味は皮つきの方がありますので是非試してください!
今回は皮つき豚バラ2キロを炊きました。下茹から始めますが豚バラの量に合わせて水分を調整して下さい。
下茹
皮には臭みがあるのでしっかり取り除きます。下茹するときに白ねぎと生姜・ニンニクを入れて炊きます。
豚バラは好みのサイズに切り分けます。白ネギは青いところで大丈夫です、生姜のスライスとニンニクは包丁で潰します。毛があるときはガスバーナーで炙る事で処理ができます。
4リットルの水を加えて強火で火にかけます。アクが凄く出て来ますのでアクをすくいますがかなりのアクが出て来ますので、一度グラグラと沸かしアクが落ち着くまで根気よくすくいましょう。アクが落ち着いてきたらグツグツとするぐらいの中火ににして1時間30分炊きます。
豚バラ同士がくっついていたら崩れないように離します。くっついていた部分からもアクが出るので最初の5分くらいはつきっきりでアクの処理をしなければなりません。
本炊き
崩れないように豚を取り出して煮汁を濾します。この時ネギや生姜などは臭みを取る役目を果たしたので捨ててしまってかまいません。
煮汁を10として1の濃口醤油と酒を入れて0.5のザラメ糖を入れます。煮汁が2リットルだったので200ccの濃口醤油と酒(ラフティーは泡盛を入れます)。100gのザラメ糖を加えて豚バラを崩さないように注意して出汁に入れます。再び火にかけて沸いたら中火にして少しクツクツとなるぐらいで1時間炊きます。
完成
出汁がなくなってきたら仕上げです。
出汁が半分くらいになるのでタマリ醤油50ccと水飴をスプーン2杯分加えて強火で炊き上げます。3分ほどグツグツ炊いたら完成です。辛子を添えて盛り付けです。