料理の「さしすせそ」とは
和食において調味料を加える順番を指します。ではこの順番とは何か?味の浸透と風味です。サとシは砂糖と塩ですが砂糖を先に入れる事で塩が浸透します。逆に塩を先に入れると砂糖は浸透しません。理由は科学的な話になるので省きますが、甘い調味料を先に浸透させないとバランスの良い味の煮物は作れません。スとセとソは主に風味です。スは酢でセは醤油、ソは味噌ですが火を入れすぎると香りと風味がなくなるので、最後の仕上げの時に使います。
調味料の性質を紹介します
砂糖
上白糖や三温糖などがありますが、共通して甘味と旨味をつけます。また保存性をよくし水分を保ちます。分子が大きい為浸透速度は遅いが、先に入れる事で塩分を吸収しやすくします。
塩 基礎知識「塩編」
天然塩と精製塩があり、天然塩はミネラル豊富でゆっくり解けますが精製塩は塩辛く水分に溶けやすい性質を持っています。煮炊きをする際に先に使用すると分子が食材にしきつまり食材が固くなりその他の味が入りにくくなります。
酢
米酢や穀物酢があります。まろやかで旨味があるのが米酢で、さっぱりしてて使いやすいのが穀物酢です。酢には色飛び防止や腐敗を防ぐ殺菌作用があり、塩分をまろやかにし酸味をつけたりもします。
醤油 基礎知識「醤油編」
醤油は濃口醤油と薄口醤油などがあります。塩分は濃口に比べて薄口の方が強いですね、臭みをとったり水分を出す効果があり保存性を高める効果もあります。浸透速度が速く、香りも豊かなので、調理の際は味の引き締めとして最後に使います。
味噌
白味噌や赤味噌などがありますが風味と旨味があるので基本は調理の最後に使います。しかし、臭みを飛ばし旨味をつける味噌煮などの料理には先に入れたりもします。
酒とみりん
旨味と甘味を出します。入れる順番は砂糖と同じで最初に使います。砂糖だけでは甘ったるくなるのでみりんの甘味で調節します。酒は臭みを防止する役割もあるので、魚や肉料理には水の代わりに使ったり水と割って使ったりもします。
料理によって調味料は種類も使用順番も変わりますが、性質を知る事で料理上手になりましょう!